いまさらネタですが。
自粛警察が問題になっているのは、周知の事実。
やっかいなのは、当の本人たちは、正義と思ってやっている事である。
他府県ナンバーの車に嫌がらせしたり。
お店に「店を開けるな」とか
SNSで晒して、公開処刑である。
最初のころは、感染者のうちに張り紙された例もあると聞いている。
宗教でもなんでもそうだが、正義と銘を打つものの強さというのは、
半端ない。
キリシタンから、統一教会から、エホバの証人、オウム真理教などなど。
イデオロギーのためなら、命を賭してしまうもの。
魔女狩りのように、公開処刑をするもの。
形を変えて社会に発生する。
正義の鉄拳というのは、どんな場合でも振り下ろしていいのか。
そしてその【正義】とは本当に正義なのか。
正義というものの定義は何か。
これはコロナのせいで、世の中すべての人が、この危機にさらされているのだが、
スケオタの世界では、昨日今日始まった事ではない。
現役の男子フィギュアスケーターを中傷した、ラジオのパーソナリティは、
番組を降板し、番組自体がなくなった。
選手の名前を模した芸名をつけた芸人は、SNSでの攻撃にあい、芸名を変えるまでになってしまった。
この選手とトラブルになった選手は、すでに鬼籍に入っているが、
今でもたまに、SNSで悪く言われている。
今回のコロナ禍でも、実際に罹患していないのに、うわさを立てられ、
倒産した人もいる。
行き過ぎた正義感は、いじめになり、最悪の結果を生む。
SNSで人を攻撃はいけない。
匿名性が高く、攻撃した本人たちがだれかわからなくなる。
それゆえ行き過ぎるのだ。
実名を晒した上で、ここまでできるのか、どうか、という事だ。
卑怯である。
正義という名の元に、その人間に制裁を加えるのは、法治社会において
一般の人には権限はない。
ただ、法の元、裁ききれないものも多い。
それが法の限界だ。
でも、その限界を越える、ということは、人の垣根を越えてしまう事ではないか。
このコロナ禍で人の価値観は大きく変わったし、これからも変わる事は多い。
ソーシャルディスタンスを守って、人との距離を適正に保つと同じように、
自分の感情と理性も適正に保てるようになってほしい。
憎むは、人ではない。
どうして攻撃してしまうのか。
不安の裏返しなのだろう。
不安で不安で、どうしたらいいのかわからなくて、
攻撃に向かってしまう。
コロナ禍の中の攻撃は社会不安。
フィギュアの世界は、たぶん自分の応援している選手が、いままでどおり
良い成績を収められるか、どうか、で騒いでいる感がする。
ただ、そんなファンばかりではない。
熱狂するあまり、理性を失っているとしか思えない。
一度大きく、深呼吸をして。
もう一度、自分の心に問いかけてみよう。
一流アスリートはみんなそうしているはずだ。
自分の好きな人達もそうしているに違いない。
今月末で、非常事態宣言が解ける。
その後の世界がどうなるか。
それは私たち一人一人の考えと行動にかかっている。
もう一度取り戻そう。
そしてもっとすばらしい世界にしていけたら。
こんな中だからこそ、そう強く思う。